次の敵に勝てば2Dでの戦闘も終わりです。 さて最後はどんな戦いか‥‥と思っていると、とんでもない敵との戦闘が始まります。 本戦について見ていく前に、本作の敵が使う状態変化とそれらへの対処について、どこまで分析できるか試みます。 敵が使う状態変化が全部で何種類あるか、正確に把握している人は少ないと思います。私もそうでした。大別して全部で12種類もあります。こんなにいりません。 これらを、その性質に着目して4種類に分類してみます。 まず一番きついのが「1.行動不能・入替不能タイプ」です。これに該当するのは、リカバーの難しさ等の観点からきつい順に「魅了」「混乱」「休み」の3種類です。「みやこ」と覚えましょう。 次が「2.行動不能タイプ」です。これもきつい順に「即死」「マヒ」「眠り」です。「シネマ」と覚えます。覚えなくてもいいです。ここまでに挙げた6種類は最優先で対処すべき状態変化ということになります。 3番目が「3.一部の行動が制限されるタイプ」で、これには4種類が該当します。「特技封印」「呪文封印」「呪い」「マヌーサ」です。「野間夫婦」とおぼ‥‥いや、なんでもないです。当然ですが、これらは制限された行動以外は何ら問題なく行うことができます。そのため、各キャラクターの性質により、同じ種類でも厳しさの度合いが異なります。 最後が「4.ダメージタイプ」で、「猛毒」「毒」の2種類です。強敵との戦いにおいては無視せざるを得ないと思います。 「スーパーリング」と「エルフのおまもり」は、きつさ上位の「1」「2」のグループ全6種類のうち4種類をカバーしています。ここまで優秀なアクセサリーは他にありません。両方とも「魅了」には対処できません。他に、「スーパーリング」でカバーできないのが「即死」、「エルフのおまもり」でカバーできないのが「マヒ」です。この2種類の状態変化はともに他の防具でも対処しやすいもので、注目に値するほどの差異はありません。 「スーパーリング」と「エルフのおまもり」の違いがはっきりするのは「3」「4」のグループです。「スーパーリング」がカバーしているのは「マヌーサ」「猛毒」「毒」、「エルフのおまもり」は「呪文封印」です。 この点から、呪文への依存度が高く、「マヌーサ」が苦にならないベロニカ、セーニャ、ロウ、それとシルビアは「エルフのおまもり」が、逆に「マホトーン」よりも「マヌーサ」の方がうっとうしい武闘派のカミュ、マルティナには「スーパーリング」がより適していることが分かります。主人公とグレイグは、その戦闘における役割によってどちらに属するかが異なります。 他では、非常に特徴的なのが「特技封印」です。これは第2の「魅了」的なポジションの状態変化で、シルビアとマルティナ以外のメンバーは「はくあいのゆびわ+3」50%でしか対処できません。弱い敵ならともかく、数多くの状態変化に対処しなければならない強敵との戦闘では、シルビアとマルティナ以外のメンバーはアクセサリーでの対処を行わず、甘んじて受けるという選択がもっとも現実的だと思います。 なお、「特技封印」についてうっかりしやすい事実が一つあります。それは「特技は主として攻撃のために使うもの」ということです。頻繁に使う特技のうち、守りのために使う特技は「キラキラポーン」「ハッスルダンス」「大ぼうぎょ」「におうだち」といったところに限られます。これらも非常に重要な特技ですが、カミュやマルティナが特技を使わずに攻める大変さを想像すると、守りの特技なら封印されてもまだどうにかできるように感じます。 以上から、「特技封印」については、特技の比重が非常に大きいシルビアと、攻撃特化型のマルティナのみ対策を施し、呪文がメインであるベロニカ、セーニャ、ロウはノーガードで戦うのが基本になります。また、主人公とグレイグは特技を使わずに貢献できる場合のみ起用し、カミュは「特技封印」との相性が非常に悪いと結論づけ、スタンバイに回すことになります。 ニズゼルファの強化版といった感じの敵で、ほぼあらゆる属性の全体攻撃や搦め手を使います。手元にある材料を全部ブッこんでつくった下品な鍋料理みたいな敵です。行動に規則性は見られません。 先ほどの検討を踏まえて、敵が仕掛けてくる状態変化を見ると、きつさ上位の「1」「2」のうち「即死」「マヒ」がありません。他はすべて使ってきますが、本体が使うのは、「時間停止」を除けば「エルフのおまもり+3」で完全に防ぐことができるものばかりです。「呪文封印」がこわくないメンバーであれば「スーパーリング+3」の方が良さそうです。一方、みぎうでが使う状態変化はてんこ盛りなので、みぎうでがいない状態をできるだけ長く維持することで、状態変化にわずらわされずに腰を据えて戦う展開を目指します。 が、しかし、実際に戦ってみてまず分かるのは、長期戦はほぼ無理だろうということです。強烈なダメージの全体攻撃が切れ目なく続き、戦線をギリギリ維持するのが精一杯の展開を強制されます。不測の事態に満足な対処ができません。その代わり、毎ターン「ベホマズン」を使うと割り切ってしまえば、ある程度分かりやすい展開をイメージすることができます。 以上の分析を踏まえ、できるだけの装備を整えた上で、攻め9割の布陣を敷いて一気の決戦を狙います。まずみぎうでを倒し、その後は本体だけを集中的に攻めます。本体を倒し切る前にみぎうでが復活しますが、HPがある程度減った状態で復活するので、その都度退治します。 メンバーをシルビア、マルティナ、ロウ・ベロニカ、セーニャに固定します。 攻撃は、全部乗せの「デュアルブレイカー」のダメージがなぜかそんなに伸びないこともあり、マルティナの単体攻撃一本で戦います。ひたすら「ばくれつきゃく」で削り、シルビアは「レディファースト」でこの回数を増やします。単体攻撃に絞るなら、この組み合わせがもっとも火力を出しやすいと思います。 ロウとベロニカは交互に出てきて、ロウは敵に「ルカニ」(みぎうでを攻めている時は「ルカナン」)を、ベロニカはマルティナに「バイキルト」をかけます。ベロニカは両方使うことができるのになぜ2人を交代で出すのかというと、減ったHPを安全な場所で回復するためと、次が誰の番かをパッと見て分かりやすくするためです。最初のターンは回復役が不要なので、戦闘が始まった後、セーニャを引っ込めてベロニカを出します。 セーニャは各ターンの冒頭で「ベホマズン」または「ベホマラー」を使って回復します。セーニャが行動不能に陥った場合は、パーティーの全滅に直結する緊急事態なので、主人公を出して「ベホマズン」を使います。戦闘開始時にセーニャがバトルメンバーにいないと、「ときのおうしゃく+3」と「ファンタスティック+3」の開戦時の効果が得られないので注意が必要です。 全属性耐性の装備を軸にして、できる限り広く状態変化に対処できるように装備を選びます。もっとも重要な役回りであるセーニャには、とっておきの「おうごんのティアラ+3」を装備させます。回復役の2人には「ほしふるうでわ+3」を2個ずつ装備させ、ターンの頭を取って回復します。が、これでも敵に先を越されることが珍しくありません。おそろしいことです。 本体が使う雷属性の全体攻撃(多分「クロノデイン」)のタメージが無視できないほど大きいので、回復役以外のメンバーには「ビーナスのなみだ+3」を1個ずつ装備させます。「特技封印」を防ぐための「はくあいのゆびわ+3」を装備させる余裕は、残念ながらありません。 これで勝ち切ることができるかどうかは運次第です。ベストの装備を尽くしたものの、それでも状態変化への対処が万全ではなく、特に「魅了」は素通し状態です。何があってもおかしくありません。 しばりがない場合、みぎうでのHPは4400、本体は15000です。これが「すべての敵が強い」しばりにより、それぞれ1.5倍に増えている模様です。すごい数値です。 「バイキルト」と「ルカニ(ルカナン)」が乗った「ばくれつきゃく」で、みぎうでには一回当たり約1350、本体には約1500のダメージを与えられます。これに会心が何回乗るか、どこまで攻め続けられるかの戦いになります。「時の破壊者は第3層の敵より弱い」という見解もあるので、あきらめずに挑戦します。 正直、この敵はどうかと思います。この戦闘はなくてよかったと思います。ここまで緻密につくられてきた「ドラクエ11S」の世界が、ここにきて唐突に雑なまま放り出されてしまったような、そんな印象を受けます。 まず、2Dと3Dの戦闘の違いを前提にした構成になっていないと思います。2Dはターンごとのざっくりとした戦いであり、それが持ち味です。そこに3Dと同様に複雑な対処が必要とされる戦闘を持ち込むのは、いささか的が外れていると思います。かつてのドラクエがどうだったかは覚えていませんが、こんな理不尽な戦闘は記憶にありません。正解らしきものが存在しない課題に取り組まされるのは、誰しも楽しくないと思うのですがいかがでしょう。 もう一つ、「魅了」の使い方です。これは本作最強の状態変化であり、本来「ここぞ」という戦闘でのみ使用されるべきものだと思います。これを安売りするのなら、他の状態変化なんかいりません。これだけ状態変化が山盛りの敵であれば「魅了」は不要でしょう。「次はどんな状態変化が起こるのか」と毎ターンビクビクするばかりで、なんか、プレイしていて楽しくありませんでした。戦いに勝っても「勝ててよかった」と思うばかりで、自分の実力で勝ったような気になれません。せっかくの超大作なのに、ヨッチ族のイベントには手を着けずに終わってしまうプレイヤーもいると聞きますが、それはこの戦いに原因があるのではないかとすら思います。 最後は少々残念でしたが、これで2Dの世界に別れを告げることになります。強敵との戦いに勝った満足感と、得られた貴重な報酬を携えて、一行は3Dの世界に再び戻ることになります。
過ぎ去りし時の最果て
・ 時の破壊者
注意すべき攻撃(属性)
雷(クロノデイン)ほか多数
注意すべき行動(補助)
転び(流星弾)、眠り(あやしいひとみ)、呪文封印(マホトーン)、時間停止、いてつく波動、
魅了・混乱・休み・マヌーサ・眠り・特技封印(異次元のきり(みぎうで))
弱点(属性)
闇以外(本体)、氷・雷・土(みぎうで)、炎・風・光(ひだりうで)
弱点(補助)
ルカニ(本体)、ルカナン(みぎうで、ひだりうで)
◯ 挑戦メンバー